定款・施行細則
<定款>
<日本母乳の会の設立から、現在まで>
日本母乳の会は母乳育児を推進するための運動として始まりました。ボランテイア活動としての始まりです。
日本母乳の会は1992年8月1日を世界母乳の日と制定されたのを記念して、開催された「母乳をすすめるための産科医と小児科医の集い」を母体に生まれました。この集いは故山内逸郎先生(国立岡山病院-現国立病院機構岡山医療センター-名誉院長)の呼びかけで行われ、出席者の熱い思いが次年以降も続けていく力となりました。1994年、ユニセフ駐日事務所(現東京事務所)より、日本におけるBFH認定業務の一切を委嘱され、規約をそろえた「母乳をすすめるための産科医と小児科医の会」となり、翌年、多くの方に参加していただくために「日本母乳の会」に改称し、今日に至っています。
当初、運営委員はまさしく、手弁当で交通費も自前で、忙しい時間を割いて、大阪で会議を開いてまいりました。
現在まで世界母乳週間に開催される母乳育児シンポジウムもすべて、手作りで運営で、その精神は引き継がれています。母親たちに自立した母乳育児を説いているのだからと会も自立して、との考えに、運営委員を初め、会員が支えてきました。1000人近くのシンポジウム等の開催を一切のスポンサーをなしに開催しているのは、多分、日本の中では日本母乳の会の
ほかはないと思われます。これも、皆様の母乳育児への熱い思いが支えてきたのです。
当初、BFHの認定申請も年間数件でしたが、近年大幅に増え、今年で66施設の認定となりま した(うち、2施設は自主返上、5施設が分娩を取りやめました)。日本の中でも十分に十分に認知されてはいませんでしたが、健やか親子21に母子同室、母乳育児が政策として入り、大学病院、公的な大病院が認定されるにつれて、大きな影響を与えるようになりました。
また、2007年には厚生労働省が「授乳・離乳の支援ガイド」を作成、通知したことが、日本全体に母乳育児が広まっていく契機になっています。
また、2006年から先進国BFHI会議に参加し、世界にも日本の母乳育児の発信をしてきました。
そこで、会の仕事も影響力も大きくなり、今までのような任意団体ではなく、法人化が必要との声があがり、来年の8月の総会をめどに、法人化を目指して活動しています。
今、国は明治以来という公益法人改革を行っています。天下り問題だけではなく、高齢化社会に向かって、どのような公益法人が今後の社会にふさわしいかという観点から改革が進められています。
日本母乳の会の今までの業績、そして現在の活動からみて、公益性は十分であると専門家からは評価を受けていますが、現在、公益社団法人に認定されたた組織は数件です。各学会、看護協会、助産師会等もまだ、公益社団法人として認可がされていません。一気に公益社団法人にいくのは、非常に困難な状況ですので、一般社団法人を設立し、やがては公益法人を目指していく計画です。
法人化に伴って、日本母乳の会のよさ(アットホームで、手作りの精神)が失われたり、外部からの圧力を受けやすいのではないかという意見もあります。日本母乳の会の良さを失わないように、体制を整えていきます。